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山形大学ナノメタルスクール

国内企業18 社が参画した新しい産学連携システム「ナノメタルスクール」の発足

山形大学の出願特許技術である「室温~100℃以下で焼結する超低温焼成銀ナノ微粒子の革新的製造技術」を用いたプリンテッドエレクトロニクスの産業化を加速する新しい産学連携システムがスタートしました。

次の我が国の産業基盤として「プリンテッドエレクトロニクス(PE)」の実現に大きな期待が寄せられています。PE はフレキシブル性が高い特に有機基板に印刷によって回路(パターニング)・素子形成を行う技術の総称ですが,この実現により,エレクトロニクス製品などの製造工程が劇的に簡便・時間短縮化されると同時に,更なる省資源・省エネルギーも達成できます。PE はグリーン・イノベーションの推進に繋がる国の重点課題であり,その電極形成用基盤材料が銀ナノ微粒子とこれが溶剤に分散したインク/ペーストです。

太陽電池、ディスプレイ、ソリッドステート照明、IC タグやセンサなどの電子機器を始め、低炭素化・省資源・省エネルギーへの技術革新(=グリーン・イノベーション)の一画を支える次世代の「有機エレクトロニクス」や「フレキシブルエレクトロニクス」製品開発においても、高性能銀ナノインク/ペーストへの産業界からの要望は国内外問わず益々高まっています。また、その開発と実用化は熾烈な国際競争になっています。

当研究グループでは、このグリーン・イノベーションに当たって、機能性ナノ微粒子の合成技術での貢献を目指しており、「産業界に提案できる低炭素化ものづくり」として、有機反応溶媒(殊に化石燃料由来の不再生溶媒)の排除を研究室レベルから追求した「ものづくり」を実践しています。

このほど、山形大学の出願特許技術として「シュウ酸架橋銀アルキルアミン錯体の自己熱分解法」の発明と、これに基づく高性能・高純度銀ナノ微粒子の低炭素化・高収率・安価・簡便・大量合成できる汎用性の高い革新的製造技術の提供が可能になりました。併せて、作製された銀ナノ微粒子は、従来の性能を大きく凌駕する室温~100℃以下で低温焼成可能な「第二世代の銀ナノ微粒子」です。更に、実用化段階であるこうした先端材料のナノ微粒子は、ここにきて「大量合成法」の獲得が課題として顕在化していましたが、これを解決できる合成法として、「シュウ酸架橋銀アルキルアミン錯体の自己熱分解法」を提案しました。

上記の背景を受けてこのほどスタートしたのが国内企業18 社を結集した「ナノメタルスクール」です。

図に示したように、銀ナノ微粒子に関する山形大学の出願特許技術を基盤とし、これまでの国内の大学や研究所では例をみない新しい産学連携システムとして、2012年4 月17 日に参画企業18 社が一同に会し、「ナノメタルスクール」発足会が開かれました。発足会では、山形大学・結城学長の挨拶により、「ナノメタルスクール」は山形大学が全面支援する事業、「結城プラン2012」・「社会連携の基本方針」プラン3 に掲げた「同一研究テーマについて、複数の民間企業等との連携により研究を促進する新たな産学連携システムの構築」に基づくものであることが説明されました。また、坂本理学部長(当時)からは、産学で主導するこの新しい「ナノメタルスクール」のシステムを活用することで日本の産業が活性化されるように、と参画企業18 社への理解と協力が求められました。


※2016年4月現在、延べ25社の企業にご参加頂きました

LinkIconプレスリリース・論文掲載(Nature Communications)


超微細回路を簡便・高速・大面積に印刷できる新原理の印刷技術を開発
- あらゆる生活シーンのIoT化・タッチセンサー化を加速する新技術 -

産総研・東大・田中貴金属・JSTとの共同でプレスリリース致しました。
詳細はこちらのPDFをご覧ください。

また、この成果の詳細は英国のオンライン科学誌Nature Communicationsに掲載されております。 

● Nanoparticle chemisorption printing technique for conductive silver patterning with submicron resolution ●

  • Toshikazu Yamada, Katsuo Fukuhara, Ken Matsuoka, Hiromi Minemawari, Jun’ya Tsutsumi, Nobuko Fukuda, Keisuke Aoshima, Shunto Arai, Yuichi Makita, Hitoshi Kubo, Takao Enomoto, Takanari Togashi, Masato Kurihara & Tatsuo Hasegawa
  • Nature Communications 7, Article number: 11402
  • doi:10.1038/ncomms11402
  • Received 20 December 2015
  • Accepted 21 March 2016
  • Published 19 April 2016

● 大学HPの「ハイライト -研究-」に掲載 ●

当研究グループが進めているナノメタルスクールが山形大学ホームページの研究ハイライト、
「新しい産学連携の形、ナノメタルスクール」
として紹介されています。

これからも山形大学の研究・進化をリードする一助となるべく邁進いたします。

ハイライト -研究- (山形大学ホームページ)
みどり樹第52号 (ナノメタルスクール掲載記事)

● 大学実績評価においても注目される事項と評価 ●

国立大学法人評価委員会における平成25年度にかかる山形大学の業務の実績に関する評価の結果、「教育研究等の質の向上の状況」の注目される事項として当スクールの取組が取り上げられました。研究と社会連携に関わる部分で取り上げられたのは当スクールのみでした。

  • 進学
    • 大学院(山形大学大学院・東京工業大学大学院ほか)
  • 就職
    • 国家公務員(山形県庁・茨城県庁ほか)
    • 地方公務員(山形市役所・高校教員ほか)
    • 研究所(産総研)
    • 一般企業
      • 関東化学
      • 関東電化工業
      • クレハ
      • ケミコート
      • 興国インテック
      • コガネイ
      • 昭和電工
      • 住友ベークライト
      • ソニーエナジーデバイス
      • タイカ
      • 田中貴金属
      • DNPファインケミカル
      • デュポン
      • 東京インキ
      • 東洋インキホールディングス
      • 東和薬品
      • DOWA
      • 日新製薬
      • 日清紡ホールディングス
      • 日本合成化学工業
      • 日立化成
      • フジクラ
      • 三井金属
      • 山本製作所
      • 横浜ゴム     など

当研究グループでは以下の人材を募集しております。

  • 現在募集中の情報はありません