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我々は「低炭素化→有機反応溶媒(特に化石燃料由来の不再生溶媒)の排除」を志向したものづくりを率先して推進し、持続可能な産業基盤材料の創生を目指しています。環境破壊や資源枯渇などグローバルな課題の克服に、基礎研究レベルから出口戦略(ものづくり→産業応用)までを総合的にイメージした取り組みを進めています。なかなかその実感がわかないところですが、研究室レベルから(小規模合成の段階から)、大量消費・大量浪費型ものづくりを脱却することを我々はその第一の出口戦略に掲げています。産業応用にも許容される材料とそのものづくりの方法を、限られた資源から創意工夫で生み出すことが、基礎化学を担う我々の社会貢献に繋がる一つの使命でもあると考えます。



次の我が国の産業基盤として、新たな高付加価値製品を創出する製造技術「プリンテッドエレクトロニクス」の国家プロジェクトの創出に大きな期待が寄せられ、注目を集めています。プリンテッドエレクトロニクスはフレキシブル性が高い有機基板に印刷によって回路形成(パターニング)を行う技術の総称ですが、この実現により、エレクトロニクス製品などの製造工程が劇的に簡便・時間短縮化されると同時に、更なる省資源・省エネルギーも達成できるため、低環境負荷型産業体質への移行が可能となります。プリンテッドエレクトロニクス基盤材料、中でも、機能性ナノ微粒子が溶剤に安定に分散するナノ微粒子インク、例えば、金属、金属酸化物ナノ微粒子、配位高分子ナノ微粒子インクなどの材料技術では、現在でも我が国は高い水準にあります。

 ➡ 詳細は栗原研究室のページへ

我々の研究室では機能性分子のナノ界面接合技術の確立に向けて研究を展開しています。この技術は“ナノメートルスケールで”分子や微粒子などの機能性化合物の配向や数を設計して基板に固定することがカギとなります。
例えば,電極上で分子の向きを変えることができれば,電気の流れやすさや量,時には流れる向きを逆転させるなどのコントロールが可能となります。また,基板上にナノレベルで分子をデザインすることで,これまでの分子個々の性質とは違った,集団としての新たな機能が発現することもあります。

上記の分子や微粒子の精密界面固定と併せて,電子やイオン,プロトンを効率よく動かすことも重要です。これにはスムーズに通過するためのいわば“通り道”を基板上に精密に構築することが必要で,実現できれば太陽電池や燃料電池,熱電,圧電さらには人工光合成の性能が飛躍的に向上すると考えられています。

さらに,我々の手法の特徴である“ナノレベルの加工”は従来の方法では難しいとされたナノ構造体を構築することができます。従来のトップダウン(大きな物質を切り崩しながら小さくしていく手法)では電極上の機能性材料の精密加工に限界があるのに対して,ボトムアップ(目的に合わせて分子や粒子を1つずつ連結していく方法)では,精密な構造体形成が可能であるため様々な機能をもつ材料やデバイスを得ることができます。このようにナノメートルスケールで効率よく電子やイオン,プロトンが動ける界面をデザインし,構築していくこと(ナノ界面アーキテクチャ)がこれまでのエネルギー変換材料・デバイスの課題解決に大きく貢献できると信じています。

➡ 詳細は金井塚研究室のページ